近年、手軽に扱える小型コンピューターとして大人気の「ラズパイ(Raspberry Pi)」。教育やプロトタイピングはもちろん、IoTや小規模なサーバー構築まで、その用途は多岐にわたります。一方、サーバーサイドの開発環境として注目を集める「Node.js」は、JavaScriptを用いて効率的にリアルタイム処理や非同期処理を実現するための強力なツールです。
本記事では、ラズパイにNode.jsをインストールし、実際の開発環境を整える方法をステップバイステップで解説します。初めてラズパイに触れる方から、Node.jsを活用して新しいプロジェクトに挑戦したい方まで、幅広い読者に向けた内容となっています。さあ、ラズパイ上でのNode.js開発の世界に一歩踏み出してみましょう!
必要な準備と用意するもの
- Raspberry Pi(例:Raspberry Pi 4)
インストール方法
以下は、Raspberry PiにNode.jsをインストールするための具体的な手順の一例です。
ここでは、NodeSourceのスクリプトを利用して最新の安定版(例としてv16.x)をインストールする方法を紹介します。
システムのアップデート
まずは、パッケージリストを最新の状態にし、システム全体をアップデートします。ターミナルを開き、以下のコマンドを実行してください。
sudo apt-get update
sudo apt-get upgrade -y
NodeSourceのインストールスクリプトを実行
odeSourceは、最新のNode.jsのバージョンを提供しているリポジトリです。以下のコマンドで、Node.js v16.x用のセットアップスクリプトをダウンロードし、実行します。
curl -sL https://deb.nodesource.com/setup_16.x | sudo -E bash -
※もし別のバージョン(例:v18.xなど)を利用したい場合は、URL内の「16.x」を希望のバージョンに変更してください。
Node.js公式サイトで最新のLTSバージョンを確認するには?
Node.js公式サイト にアクセスしてトップページで「LTS」として表示されているバージョンが、安定して長期間サポートされるバージョンです。
たとえば、現在「18.x」や「20.x」などになっている場合は、そのバージョンをインストールするのが一般的です。
Node.jsのインストール
セットアップスクリプトが完了したら、実際にNode.jsをインストールします。
sudo apt-get install -y nodes
このコマンドで、Node.js本体とnpm(Node Package Manager)が同時にインストールされます。
インストールの確認
インストールが正しく行われたかどうか、バージョン情報を確認してください。
node -v
npm -v
これにより、インストールされたNode.jsとnpmのバージョンが表示されれば成功です。
以上の手順で、Raspberry PiにNode.jsをインストールし、開発環境の構築が完了します。これでIoTプロジェクトやウェブサーバーの構築、リアルタイムアプリケーションの開発など、Node.jsを活用したさまざまなプロジェクトに取り組む準備が整いました。
必要に応じてビルドツールのインストール
一部のnpmパッケージは、ネイティブコードのコンパイルが必要な場合があります。そんなときのために、ビルドツールをインストールしておくと安心です。
sudo apt-get install -y build-essential
補足事項
バージョン管理ツールの利用
複数のNode.jsバージョンを使い分ける必要がある場合は、nvm (Node Version Manager)の利用を検討してください。nvmを使うと、簡単にバージョンの切り替えが可能です。
公式ドキュメントの参照
最新のインストール方法やトラブルシューティングについては、NodeSourceの公式ページやRaspberry Piの公式フォーラムも参考にすると良いでしょう。